専門コラム 第134話 永続的・承継的ビジネスにとってすごく大切なのもの 。
昨日のことです。数名のコンサルタント仲間と共に受けていた講義終了後の懇親会で、あるコンサルタントの方がおっしゃいました。
「シンボル=象徴ってビジネスではとても大事なんですよね〜」
「ジャパネットたかたの前社長もキャラクター化されていて、あの似顔絵的なアイコンが他の人がMCをしていても、今もTVで語っているような強い印象を持ちますもんね。」
「確かに。そのシンボルの中でも最強はミッキーマウスでしょう。」・・・などなど。
懇親会では他にも色んなシンボルやブランドについて、口々に語り合いました。
自身のコンサルティング”ギフト”ビジネスに、そのシンボルを置き換えてみた時にも、すごく合点がいきます。
例えばあなたが、父の日のプレゼントとして予算10,000円でネクタイを贈ることを考えているとしましょう。
候補商品は2つあって、素材はシルク。価格は同じ10,000円。
一方は有名ブランド、一方は名もなきブランド。大抵は有名ブランドに流れますが、名もなきブランドであっても、ネクタイ裏に入っているロゴがとても素敵であったり、柄や質感が気に入れば、そっちを選ぶかもしれません。
有名ブランドに対して、名もなきブランドが必ず負けるのではなく勝つ場合ももちろんあり、その勝率を高めてくれるのがロゴデザインなどの、シンボルであったりするのです。
WEBサイトやSNSでは、名もなきブランドも世界観をしっかり伝えて表現することができる、昨今で言うところのD2Cビジネスモデルがまさにそうです。
でも実店舗、中でも百貨店や専門店などへの卸販売ルートで商品が並べられた場合、売り方はその店、その企業に委ねるしかないため、世界観まで展示・陳列で表現してくれる可能性は極めて低いわけです。
「うちの製品のこだわりはすごいし、バイヤーにはしっかり伝えてあるのに、全然POPに書いてくれないなあ・・・」
「しかも同じ値段の有名ブランドの横に置かれているし・・・」
そこで少なくとも消費者が目にしてくれるのは、ブランドロゴです。たとえ名もなきブランドであっても。
だからこそロゴを作るための労力や費用をケチって適当にしていると、いつまで経っても選択から落とされていきます。
自分用の購入なら10,000円に対して7,980円など価格さえ下げれば買っていただけるかもしれません。
ですが、ギフト用だと当コラムでもセミナーでも何度も申し上げていますが、安いから贈ろうとはならず、有名ブランドでなくても直感的に「価値を感じるから贈ろう!」とはなります。
スポーツ、特に武道の世界で「心・技・体」各々の充実が大事だとよく言われます。
ビジネスの世界でも同じです。
心=ヴィジョン、想い、目的(経営戦略)
技=ブランディング、マーケティング(販売戦略からの販売施策や営業施策)
体=プロダクト(製品・サービス開発やブラッシュアップ)
私はこのように定義しており、ロゴもしくはアイコン=シンボル=象徴 これはどこに位置するか?
部分的では決してなく、全てを総括するものであり、特に心=ヴィジョン、想い、目的(経営戦略)からの落とし込みです。
そしてロゴやアイコンの”デザイン”は、売れるがため、儲けるためのような私利私欲、またお客様のために・・・といったような単なる大義名分でもなく、
末長く社会に対して貢献していくという「想い・決意・覚悟」が込められた中で、さらに消費者などの対象者に対して、分かりやすく伝わるようでなければなりません。
さて、あなたの会社のロゴやアイコンには「想い・決意・覚悟」が込められていますか?
適当に作っていたり、安易に考えらていたりしていませんか?
シンボル・象徴をしっかり深く考え作り込むことは、永続的・承継的ビジネスにしていくために、とても大切で重要なことなのです。