専門コラム 第23話 「お客様の予算が高いギフト、その理由とビジネスの優位性」
先日、出産祝いでの調査が妊婦・出産関連のサービスを提供する民間企業、ベビーカレンダーから発表されました。
出生数が少なくなるに連れ、子どもが誕生すると、シックスポケット(6人の財布からお金が注がれる(両親とそのそれぞれの祖父母))を持っていると言われましたが、最近ではさらに、未婚や子供のいない兄弟姉妹、友人が出産祝いを贈ることが増え、「シックスポケット」から「メニーポケット」を持っているという風に変わってきているそうです。
お祝いに贈った内容を見ますと、圧倒的に多かったのは「お金・商品券」で96%。ベビー服は92%、よだれかけが77%だそうです。もらって嬉しかったお祝いは、「お金・商品券」で69%。2位のベビー服12%を大きく引き離しています。当たり前といえば当たり前の結果で、使い道を自由に選べるお金や商品券の方が、趣味の合わない服やグッズをもらうよりはいいですよね。
ちなみにいくらもらったかの調査もあり、両家両親は平均で18万2千円、親戚が9万8千円、会社関係が4万4千円、兄弟姉妹が4万1千円、友人・知人は2万3千円だったそうです。意外に高額だなあと感じられた方も多いのではないでしょうか。少子化に伴い、1人の子供に深く関わる大人の数が相対的に増えていることや、子供がいない世帯の人が経済面で余裕があり、お祝いを贈りやすいという背景も伺えるようです。
今日は出産祝いのお話しですが、どのような贈り物でも頂いたらお返しをするというのが常識的にはあります。儀礼的なギフトでは、古くは半返し、最近では1/3返しなど金額が減ってきている状況もありますが、出産祝いのようなとてもプライベートなものでは、両親や祖父母へのお返しはさほどないでしょうが、兄弟姉妹や会社関係、友人関係へのお返しは、ほぼ必ず発生します。
お祝いは現金や商品券が圧倒的でも、お返しはほぼ品物です。自分用の買い物は欲しいものを買うという一点に止まりますが、ギフトの買い物では、贈る(貰う)+お返しをするの2つの購買行動が常にあるのです。贈り物もお返しも同じお店で・・・という風になれば、ビジネスチャンスは2倍に広がるということですし、さらに自分用、自宅用にも買えるとなれば一気にビジネスチャンス3倍という設計も可能になります。
例えば、1万円相当の商品やお金、または商品券を10人から貰えば、半返しですと、5,000円×10=計50,000円の購買が発生するのです。5,000円相当の場合なら、2,500円×10=計25,000円です。
以前にこのコラムでも触れましたが、私自身でもギフトを贈る、お返しをするを合わせると、年間20回を超える贈りものをしています。(一部お金も含まれますが)誰もが生活シーンの中に、たとえ子供がいなくても、独身であっても、誰か友人がが結婚したり、出産したりしてもギフトは発生します。
まだあなたの会社がギフトに本格的に取り組んでいなければ、ギフトに取り組むことによってさらなるビジネスチャンスが広がりますし、自社の持つ商品やサービスをギフトという角度から、売り方、見せ方、伝え方を考えれば、様々なギフトシーンに対して、アプローチができるかもしれません。
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