専門コラム 第204話 自社ブランドをより光り輝かせるため・・・行うべきブランド戦略とは?
「今、100g720円のコーヒーを750円に値上げするか迷っていまして・・・」
昨日東京へお越しになられた、大阪でスペシャリティコーヒーを提供するカフェとギフトEC事業を経営されているY社長とホテルのラウンジでお会いしていた時のご相談です。
誰もが値上げするかどうか?で迷う理由は、ほとんどが客離れを心配されてです。
「Y社長、値上げしても消費者が全く気にならないようにしないといけませんね。」
さて、私はY社長にどのような方法・戦略をお伝えしたのか?
すばり ”ブランドライン戦略” です。
現状ある1つのブランドや屋号をメインブランドとした置いた時に、さらに下の価格帯でより買いやすいものを提供したい場合は、セカンドラインを作るということになります。
しかし、Y社長のメインブランドは、決して安くはないが高くもないという価格帯で、値上げは考えても、下の価格には行きたくありません。
なので私はこうお伝えしました。「上のブランドラインを作るべきです。」と。
要するに現在のメインブランドとも一線を画す ”プレミアムなライン” です。
当然価格帯も高くなるので、たくさん売ろうとするラインではなく、フラッグシップ的に、「こんなすごい商品があるんだ!」というサプライズ感が必要なのです。
”プレミアムなライン” を実現することで、元々のメインブランドが光り輝き出し、ともすれば下へ下へと価格が引っ張られてしまうところをこの ”プレミアムなライン” があることで、逆に「こんなすごい商品があるんだから、その下の価格帯の商品価値もきっと高くていいものなのだろう!」と、消費者は考えてくれるのです。
当社のクライアントでも複数の企業が ”プレミアムなライン”、 ”プレミアムな商品” が先導し、最も売りたい価格帯の商品がたくさん売れ、成功されていますし、当社もそのように指導させていただくことがとても多いです。
「じゃあ、ウチも取り掛かってみるか!」と、そう思われるのは大いに結構なことなのですが、このような ”プレミアムなライン” を作るためには、ふさわしい商品や価格のことだけでなくブランドや商品のネーミング、ブランドメッセージ、高い品質、希少価値、オリジナリティ、プレミアムラインにふさわしいデザイン、写真、動画、セールスコピーづくりなど、様々な要素が必要となるため、素人が簡単にできるブランディングクリエイティブではなく、一筋縄ではいきません。
「うちにはPC業務や、デザインが得意な若手社員がいるので大丈夫だろう。」
ダメです。 ”プレミアムなライン”、 ”プレミアムな商品” へ向かう時には、真のプロフェッショナルの力を借りる必要があります。なぜなら素人的な仕事では、せっかく高品質のプレミアムブランド、プレミアム商品が出来ても、さきほども述べたクオリティの高いブランディングクリエイティブが施されなければ、これまでの延長線上でしか出来ず、ただ単に価格が高いだけの世界観になってしまうことは、私の経験上、火を見るよりも明らかなのです。
さらに構築するために重要なのは、中心のメインブランドと、新たに作るプレミアムブランドの役割と目的をしっかりと理解し、全体をコーディネートできるプロデューサーやアートディレクターの存在がなければ、これは断言しますが、決して出来ません。
仮になんとなく出来ても、正直「どこがプレミアムなの?」と見られてしまい、効果を最大化することができず、かえってメインブランドの輝きも失うことにも繋がってしまいます。
要するに本気で取り組まないのなら、最初からやらない方がマシ・・・なのです。
今、様々な世界の状況から原料価格の高騰が続いています。値上げをすでに実施された会社、これからしようかと考えていらっしゃる会社、様々あるでしょう。この10月からは、大手企業が足並み揃えて一斉に値上げに転じたため、物価上昇が顕著になり、各メディアは一般家庭において年間平均7万円程度、、家計を圧迫するとさんざん煽っています。
ですが、冷静に考えてみてください。月で割ると5,800円です。手取り月収が夫婦共働き世代で仮に50万円だとしたら、たったの1.16%なのです。
三越伊勢丹や高島屋、大丸松坂屋のJフロントなど大手百貨店では、相変わらず高級品が売れていて、軒並み黒字になってきていますし、コロナ明けの兆しから旅行支援策や入国規制緩和や円安の影響もあるのでしょう、海外からのビジネス客、旅行客が続々と日本に入って来ています。
どの層に商いをしたいのか?また、すべきなのか?
どんなお客さんに買って欲しいのか?
本気で自社のブランド戦略を組みたい社長、ギフトブランディングで成功されたい社長、どうぞ当社の門を叩いてみてください。次週20日、年内最終予定の当社セミナーは残席まだございます。ご参加もご検討されてください。
しっかりとブランディング、パッケージング、マーケティングの三位一体戦略をお伝えいたします。