専門コラム 第67話 「商品開発が出来たことがゴールではない、売れなければ意味がない」
あらためてですが私は、ギフト商品を通販で売って儲けていただくための指導をさせていただいている、企業向けコンサルタントです。
先々週のコラムでは、通販事業単体で10億円超えについてお話しをしました。
今日は、ギフトを通販で売ると、なぜ売上が上がり利益が出しやすいのか・・・なぜそれを勧めるのかという、私の考えの中での ”そもそも論”をお伝えします。
特に中小企業で取り組まれている通販、またこれから取り組みたいという通販は今、投資コストの面から、リソースの面からみて、ネット通販が基本でしょう。
その通販にギフトをしっかりと組み入れさえすれば、必ず売上・利益が向上するとは申し上げません。ですが、その可能性は大いにあるとは言い切れます。
ギフトをしっかり入れることで売上・利益が向上するであろう理由としてまず大きなことが3つあります。
①ギフト販売やギフト商品を本当の意味で理解している企業はまだまだ少ない
→競合を出し抜ける可能性が高い
②ギフト特有の対応は面倒であり、しっかり対応できる企業は少ない
→ショップや企業のブランディング向上に繋げられる
③自家需要向けの通販と違い、価格競争に巻き込まれづらい
→価格競争で疲弊しづらく、適正な利益を得られる
ですが、この3つだけではそうは思えないでしょう。
ここからが私の考え方の根幹です。
既存商品のギフト化であれ、一からのギフト商品開発であれ、まず同業他社にはない独自のギフト商品開発は必須であるというのが、私の考えの根底です。さらに独自商品化が出来たら、この商品をどうヒットさせ、どう広げるかまでが重要です。
いくら独自化が出来て素晴らしい商品を作れても、まず売れなければ広げることは出来ません。広げるための手法や施策は様々ありますが、通販ビジネスの場合、全ては広告宣伝費です。どこまで費やせるかによるので企業によってスピード感は変わってきますが、まず売れるという手応えをテスト販売などで実際に掴みさえすれば、どんなマーケティング施策も雪だるま式にハマっていきます。
要約しますと・・・
①売れる見込みが立ち、かつ利益が取れる独自ギフト商品開発を既存商品から、または一から開発する
②販売テストを繰り返し、売れるという状態になるまで商品のブラッシュアップや見直しを行う
③半年でも1年でも、たとえ2年掛かってでも軸になるギフト商品が売れるという状態にする
成功している通販を行う企業は、当社のクライアントでもそうですが、このように独自化+売れることをセットに出来てからその後、品揃えを拡充するマーチャンダイジングや販売施策を行い、売れる儲かる通販へと繋げているのです。
特に中小メーカーさんに多いのですが売れそうな商品を作ることが、どこかゴールになっていることがよくあります。
その商品が売れている状態を小さくてもいいからいかに作るかが、ネットであれ何であれ、通販ビジネスにおいては、何よりも最も重要なことです。
世に出続ける、WEBなどでのマーケティング施策に翻弄されすぎないことも大事です。
その手前で、自社の提供する商品を見直すこと、競合にはない独自の商品であるのか、利益が確保できるのか、そのためにもぜひ、ギフト販売に可能性を見出していただきたいのです。