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専門コラム 第38話 「ギフトのEC・通販、未来への鍵はカジュアルギフトにあり」

日本人の40代くらい以降の人にとって「ギフト」という言葉は、お中元やお歳暮、お祝い、内祝いといった伝統的な慣習に沿った、ギフト業界ではフォーマルギフトと定義されるイメージのものが多いでしょう。

フォーマルギフトの場合、商売上は確かにそれなりの高単価かつ、多数の人に贈ることも多いので客単価としては相当に高いものになるため、以前はそれだけでも十分にビジネスとして成り立っていました。

昨今ではインターネットの登場もあり、古くからの贈答文化と呼ばれていたものが世代交代とともにどんどんと崩れ、法人間でのギフトもめっきり減ってきています。ですので「ギフト=古くさい」といったイメージが先行するのも十分に理解はできます。

しかし、ギフト市場全体は伸び続けているのです。その伸び続けている市場を牽引しているのは、「カジュアルギフト」(パーソナルギフトと呼ばれる場合もある)と呼ばれるものです。

カジュアルギフトは、身近な家族や友人とのコミュニケーションを図り、絆を深めていくことが主目的であり、代表的な用途として、誕生日プレゼント、旅行の手土産、母の日や父の日のプレゼント、クリスマスプレゼント、友人宅訪問時や友人と会う時の手土産、送別や選別のプレゼント、発表会やイベントへの差し入れなどが代表的です。

他にも、自分へのご褒美ギフトだったり、モノを単に贈るだけでなく、母の日、父の日などでは、一緒に食事に行くなどの時間共有型のようなギフトも増えてきてます。

大日本印刷による20代~70代を対象としたギフト・コミュニケーションに関する調査というのがあるのですが、ギフト実施率上位は・・・1=お歳暮69.4%(フォーマル)、2=誕生日プレゼント68.7%(カジュアル)、3=旅行のお土産63.0%(カジュアル)、4=お中元58.0%(フォーマル)、5=クリスマスプレゼント56.4%(カジュアル)となっています。

カジュアルギフトがトップ5のうち、上位3つを占める結果からも、カジュアルギフトの隆盛が伺えます。市場規模だと、誕生日プレゼントは単価が高くなるために1兆円を超え、お歳暮の倍以上になっています。

ここからはいきなり私的でミニマムな世界で恐縮なのですが、我が家の中3の息子は、中2の頃くらいからでしょうか、友達とのコミュニケーションの中に、どんどんと「モノ」を贈りあう「コト」が入ってきました。

中学生になり、お小遣いも増え、大人のような付き合い方を少しづつ始めているような感じで、やれ誰々の誕生日プレゼントを買いに行く、旅行に行けば友達に以前お土産をもらったからお返しにお土産を買って行く、バレンタインで○○ちゃんに義理チョコもらったからホワイトデーにお返しをする、○○ちゃんのバレエの発表会があるから、差し入れを持って行く、部活の先生にお土産を渡すなど。

年間10回くらいはあるでしょうか。14歳の子供の時点でギフトの機会がこんなにもあるのです。息子は、小学低学年の頃からスマホ世代です。通販カタログのことを雑誌と言います(通販カタログという概念がない)。また、御多分に洩れず、Youtube大好き、オンラインゲーム大好きでテレビよりもずっと視聴時間は長いです。そんな圧倒的な新世代であるにも関わらず、このようにリアルにギフトでコミュニケーションを図っていたりするのです。

もちろん少子高齢化で若い世代が少なくなっているので、どの市場も縮小はやむ得ないところではあるのですが、そんな中でも優位にあるのが、やはりインターネットの世界、物販ではECです。先日も少し紹介しましたが、SNS時代のギフト、ソーシャルギフトの台頭も目が離せず、ますます勢いを増してきています。

経産省の家計消費状況調査では、20代~59歳までの世代でのネット利用率は90%。あと5年もすればおそらくほぼ100%に近くなるでしょう。さらに使用機器(デバイス)もスマートフォンが59.7%、パソコンが52.5%と、昨年はPCの方がまだ多かったのが初めてスマホがPCを逆転する結果が出ました。もちろん世代によって違い、20代~40代ではもっと高くスマホが7割以上、6080代ではパソコンの方が上回っていますが、これも時間とともに変化はしていくでしょう。

伴ってギフトを含む購買行動の変化や手法は変わっても、人と人がコミュニケーションをギフトを媒介して図ることは、フォーマルギフトが衰退しても、カジュアルギフトとしてこれからも続いていきます。

あなたの会社では、ギフトは古いから・・・と敬遠していませんか?

新しいギフトの世界に夢を託して見ませんか?