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専門コラム 第69話 「消費増税・物流費高騰…環境変化からの経営課題を乗り越える商品開発とは?」

 

 つい先日当社に来られた地方食品メーカーの社長から、開発中といってもほぼ出来上がりに近いギフト商品についてご相談を受けました。

「新しいギフト商品を企画中で、ぜひ園社長のご意見を伺いたいのですが・・・」

現物はなく写真だけを拝見したのですが、私の目線からは残念ながら正直、「・・・」でした。中身の製品は大変こだわりがあり、歩まれてきた歴史も素晴らしい会社さんなのですが。

「・・・」となってしまった理由、大きくは以下の3点でした。

①販売価格設定の根拠が曖昧 

 発売前時点なのにまだ価格が曖昧な状態で決めきれていない

  =設定の根拠が作れていない

②製品のパッケージデザイン、化粧箱のデザインが深く考えられたものではない

 お客様に伝えるためのデザインの方向性が統一されていない

  =お客様に向きあえていない

③卸販売用のギフト箱が、宅配送料を意識されていない大きさになっている

 →商品の中身より必要以上に大きなサイズの箱になっている

 =卸先が高騰している宅配送料を負担するのに考慮されていない

上記のことはその場でお伝えしたのですがすでに製品は出来上がっており、販売を仕掛ける一歩手前段階でしたので、そこまで出来ているのであれば一度売ってみてくださいとお答えするしかありませんでした。

本来であれば企画案出しの時点で先に挙げた①~③のことを、お客様や卸先の目線からのマーケティングや自社ブランドの価値まで考え、根本から設計していかないと単純に商品を作ってしまってからさてどうしようか?となっても正直、”時すでに遅し”なのです。

こういったことは、今回ご相談に来られた社長の会社に限った話しでは全くありません。

多くの製造業では似たケースがたくさんあり、どうしてもメーカーは先に製品を作ってしまいます。

ハッキリ申し上げますと、モノが不足していた高度成長期や、何を売っても売れたバブル時代の“古き良き昭和の時代=沢山作って沢山売る”の考えから、全く脱却できていない証です。

どんな業種・業態、大企業・中小企業を問わず、この2019年は消費増税があり、物流コストの高騰、人手不足も各所各地で起きています。良くも悪くも影響を受けないという会社はほぼ皆無でしょう。

社会全体の流れを今まで以上にしっかり見据えておかないと、小売業(通販も含めて)であればお客様、消費者の動きが見えてくるはずもありません。小売商品の卸販売においても然りです。最終的には消費者に届ける訳ですから。

また、老舗と呼ばれるほど何十年と長く続けてきた会社は、創業から脈々と強い基盤を築いてきているのでそう簡単には倒れません。ですが、気づかぬうちに時代とのズレが生じてきて歪みが入ってきていたりもします。

時代のズレから取り返しがつかなくなる前に、これまでのことも大切にしながらも、昭和から平成、平成から〇〇(新元号)の生活環境やビジネス環境、社会環境変化にマッチする商品開発、マーケテティング、ブランディング、チャネル戦略などに向き合い、取り組んでいくべきなのです。

次の何十年が苦難の連続でなく、新たに豊かな未来を作るために今自社がどうなのか?、お客様がどうなのか?、常に社会と事業全体を俯瞰で見て、開発前段階で整理し良く考えたことを、しっかりと商品に込めてください。

“昭和”から抜け出せない競合他社から、一歩も二歩もリードできていくはずです。