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専門コラム 第164話 ギフトビジネス成功のために”やってはいけない”3つのこと。

ギフトビジネスを成功させるにおいて、”やってはいけないこと”というのが、ギフトを長く見続けてきた私からの提言として、大きく3つあります。

日常生活では、人はやってはいけないと言われると、ついついやってしまうものですが、ビジネスでは少し違って、やってはいけないこととをまったく気づかないうちに、やってしまっていることが多いものです。

今週のタイトル “ギフトビジネス成功のために”やってはいけない”3つのこと” の、まず1つ目から述べていきます。

(1)「ギフトにもどうぞ!」と謳っている

セミナーでもコンサルティング現場でも常々、一番最初にお伝えしていることなので「そんなこと分かってるよ」と言われる方もいらっしゃるかもですが、分かっているようで、分かっていないのがこの「ギフトにもどうぞ!」です。小売店でも、ネット通販でも、圧倒的に多いのが自己消費、自家消費に向けての商品です。「この商品は、ギフトにもぴったりですよ!」と勧めることが悪いのではありません。そうお勧めした方が、もしかしたら「そういえば、世話になった友達にお礼として渡そうかな」となるかもしれません。ですが、その確率は極めて低い・・・と言えます。

なぜなら、自分自身が消費者の立場に立てばすぐに分かるのですが、自分や家族のために買うのであれば、欲しいものと買える予算もすぐ判断できますよね。一方、ギフトでは多くの場合、商品からではなく、まずシーンありきだからです。

シーンとは、誕生日や色々な記念日などのライフイベントや、旅行・帰省の手土産、何かをいただいた人へのお返し、クリスマス、母の日、父の日、中元・歳暮などのシーズンイベントなどです。何か特別なこと=シーンがまずあって、誰に、いつ、どんなものを、いくらくらいで、どのくらいのサイズや量で、相手の好みや生活に合うものか、様々に相手のことを考えに考え、これなら喜んでくれるだろう!となって、初めて購入に至るのがギフトです。

「ギフトって面倒だなあ」と思われたかもしれませんが、そうです。ズバリ面倒なんです。

面倒な分、商品の価値を評価して購入してもらえたり、大切な人に喜んでもらえたことから提供企業やお店の価値が向上し、また次もこの店で、このブランドで、この商品でと指名買いさていくことに、繋がっていきます。

このように、儲かる「ギフト化」への道へと大きく開くための第一歩となるのが「ギフトの消費者心理・顧客心理は、自己消費・自家消費とは180度違う」ことをよく理解した上で、ギフトとしての、売れる仕組みや売り方をすることです。

では、”やってはいけないこと”の2つ目。

(2)サイトを放置している

ご自身の生活でネットをあまり利用していなかったり、自社のネット通販に力をあまり入れておらず、卸販売などBtoBが主力の会社の社長にありがちなのですが、何年、何十年も自社を紹介するホームページや、ほとんど売れていない自社のショッピングサイトをほとんど更新らしい更新をせず、放置されているケースを見かけることは少なくありません。たとえ、卸販売が主体であっても、バイヤーなどの購買決定者は今の時代、必ずと言っていいほど、サイトを見にきます。

さらに、その卸販売を通じ、末端に届けているような小売用商品が流通している場合では、一般消費者もその何分の1かは「どんな会社なんだろう?」「どんな人たちが作っているんだろう?」とサイト検索して見られます。その時に、一昔前から更新されていないような、放置されていることが素人でも、ひと目で分かるようなホームページだと、特に価値を重視して購入するギフトにおいては、致命傷以外の何者でもありません。楽天などのモール出店でも同じです。出店料を払い続けてはいるのに、新たに商品を追加したりせず、開店休業状態・・・。

このようにサイトを放置するくらいなら、サイトが無いくらいの方がいいと言えるのが、今のネット社会であるという強い認識をしておくことです。だからこそ、売れる売れないに関わらず、企業、お店、商品のブランディングとして、大きなコストは掛けずとも、しっかり考えて作り、時々は更新をし続けることが必須です。

まして、価値評価型のギフトビジネスにおいてはなおさらです。

最後に、”やってはいけないこと”の3つ目。

(3)ニッキュッパで売っている

企業を経営する以上、当たり前ですが、どんな事業でもたくさん売れたいし、たくさん儲けたいですよね。ここから述べることも当社では常々申し上げているのが、あの稲森和夫さんの有名な言葉、「値決めこそ経営」です。そしてギフトビジネスこそ「値決めこそ経営」なのです。

よりたくさん売りたいからといって、2,980円や3,980円という、その昔ダイエーの中内功さんが、流通先進国のアメリカから持ち込んだと言われる、少しでも安く見せる値付けを、ギフト向けの商品であってもよく見かけます。

このことも自身が消費者の立場で考えればすぐに分かることなのですが、「これ、安いから妻への誕生日プレゼントにしよう!」になるでしょうか?「これ、妻が前に欲しいっていってたから誕生日プレゼントにしよう。喜ぶだろうな!予算は大丈夫だな。」ではないですか?

そうです、ニッキュッパやサンキュッパといういかにも提供者が少しでも安く見せて買わせようとする手法は、ギフトでは逆に商品やブランドの価値を落としてしまうのです。9,980円でも、99万8千円でも同じことです。1万円、100万円でいいのです。

要するにギフトビジネスでは、1つ目の”やってはいけないこと「ギフトにもどうぞ!」のところでも書きましたが、誰に、いつ、どんなものを、いくらくらいで、どのくらいのサイズや量で、相手の好みや生活に合うものか、様々に相手のことを考えに考え、これなら喜んでくれるだろう!ですから、「安いから贈ろう!」「安いから買おう!」とは決してならないですし、そういったお客さんがいたとしても、買われた後も、いいお客さんになるでしょうか?

常に安いものを求めて彷徨い続ける、”ジプシー客”しか手に入れられないのです。

これでは、いつまで経っても同業他社や類似商品の価格を気にして、利益を削った値付けをし、その上で多額の営業費や宣伝費を掛けて、安いものを求める客を集客し続けなければならないという、悪のスパイラルに陥ってしまいます。

ここまでやってはいけないことを述べてきましたが、この3つをクリアしただけで成功するほど甘くはありませんが、最低限、売れて儲かるギフトビジネスとするために、理解しておくべきことです。

そんなギフトを用いて、儲かる「ギフト化」へと昇華させる手法で、当社は全国の中小企業を厚く支援しています。

「ギフト化」で成功したい、熱い経営者・経営者層の方、いつでもお待ちしています!