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専門コラム 第227話 父の日ギフト商戦。伸びしろある2,000億円市場に潜む、大きなチャンスの正体。

 

「父の日は今年も、日本酒と酒の肴でいいよね?毎年違う銘柄を選ぶのは大変だけど・・・。」

 父の生前、父の日前に妻と毎年のように話していた定番トークです・・・。

「大変」という声は、贈る側だけのものではありません。実は売る側も同じように「父の日は難しい」と感じているケースが多い。しかしこの「難しさ」の中にこそ、2026年父の日商戦の最大のチャンスが隠れているのです。

父の日市場は母の日の「半分以下」。しかし、だからこそ伸びしろがある。

母の日の経済効果が約5,000億円と試算されるのに対し、父の日は約2,000億円(矢野経済研究所「ギフト白書」)。規模で見れば半分以下。さらに「昨年の父の日にギフトを贈った」と答えた人は55.2%(父の日.jp2025年調査、対象665名)と、3年連続で半数を上回っているものの、「贈っていない」も44.1%と依然として高い水準です。

つまり、父の日はまだ「全家庭に習慣化されていないイベント」なのです。これを「市場が小さい」と見るか、「まだ掘り起こせる余地がある」と見るか。ここで戦略の方向性が大きく変わります。

「何を贈ればいいか分からない」が、最大の商機である。

父の日ギフトを選ぶ際に「とくに悩まない」と答えた人は2025年調査でわずか26.4%。前年の30.9%からさらに減少しており、つまり約7割の人がギフト選びに迷っている、という状況です(父の日.jp調査)。

最も多かった悩みは「気に入ってもらえるか分からない」(22.7%)。特に義父へのギフトではこれが30.6%にまで跳ね上がります。

迷っている人が多い=「選びやすく提案してくれるショップ」への需要が高い、ということです。「お父さんへのギフトに迷ったらここ」というポジションを確立できている会社が、父の日商戦を制します。

では、実際に人気のギフトはどうか。データを見てみましょう。

【贈る側・人気ギフトランキング(リンベル調査・400名対象)】

1位 お酒(28.5%

2位 グルメ(16.0%

3位 洋服・服飾雑貨(12.5%

4位 趣味の品(9.0%

5位 食事・旅行・ビジネスグッズ(各5.0%

【もらう側・うれしかったギフトランキング(リンベル調査・200名対象)】

1位 お酒(27.0%

2位 グルメ(20.0%

3位 洋服・服飾雑貨(15.5%

4位 趣味の品(12.5%

5位 食事(5.5%

母の日と大きく異なる点は、贈る側・もらう側ともに「お酒」「グルメ」が上位を占め、花はランク外であることです。さらに注目すべきは、贈る側ともらう側のランキングが高い精度で一致している点。つまり父の日は、母の日に比べて「ズレが小さい」市場なのです。

【お酒・グルメジャンル 母の日vs父の日 比較】

お酒ジャンル

母の日:少数派(約2.2%) ワイン・スパークリング中心/華やか・甘め

父の日:堂々の1位(28.5%) ビール・日本酒・ウイスキー中心/本格派・こだわり重視

グルメジャンル

母の日:2位(約21.7%) スイーツ・フルーツ・洋菓子中心/見た目・華やかさ重視

父の日:2位(16.0%) うなぎ・おつまみ・肉系中心/本格感・贅沢感重視

お酒・グルメを扱う会社にとって、父の日は母の日の10倍以上の勝負ができるジャンル。母の日でお酒・グルメが脇役であるのに対し、父の日ではこの2ジャンルが市場全体をリードする主役です。

父の日の人気商品ランキング。「定番」が決まっていないからこそ、提案力が問われる。

【父の日 人気商品ランキング(ギフタ・200名調査/伊勢丹MOO:D MARK売れ筋)】

1位 ビール・クラフトビール・地ビール(晩酌定番の「ちょっといい一本」)

2位 うなぎ・高級肉・海鮮(栄養価・贅沢感重視のグルメ)

3位 おつまみセット(燻製・ハム・チーズ・馬刺しなど「晩酌を豊かにするもの」)

4位 日本酒・焼酎・ウイスキー(希少銘柄・有名蔵元のプレミアム品)

5位 ファッションアイテム・レザー小物(実用的なビジネス・カジュアルグッズ)

6位 健康グッズ・マッサージ器(疲れをねぎらうリラックス系)

7位 体験ギフト・カタログギフト(好みが分からない義父へのギフトに人気)

母の日が「お花」という圧倒的な定番を持つのに対し、父の日は1位から分散しています。

予算・贈る頻度の比較。母の日より「習慣化されていない」からこそ、伸びしろがある。

【予算比較(母の日 vs 父の日)】

母の日:最多予算帯 3,0004,999円(36.6%)/1万円以上が3年連続増加傾向

父の日:最多予算帯 2,0003,000円未満(17.3%)/3,0005,000円がボリュームゾーン

平均予算:母の日 5,455 vs 父の日 5,493円(ほぼ同額)

【贈る頻度比較(母の日 vs 父の日)】

母の日:ギフトを贈る割合 約80% 毎年贈るが定着

父の日:ギフトを贈る割合 約55% 「毎年贈る」49.5%/「23年に一度」15.8%/「贈らない」26.2%

平均予算はほぼ同じでも、毎年贈る人の割合が約25ポイント低い。この「まだ習慣化されていない25%」を動かすことができれば、父の日市場は一気に母の日規模に近づきます。「今年こそ贈ろう」と思わせるきっかけ作り——感情に訴えるコピー、義父向け特集、ファミリーで楽しめるセット提案——これこそが2026年父の日商戦の核心です。

父の日は「検索が直前に集中する」。これを逆手に取れるか。

Yahoo!の検索データ(2024年)によると、父の日関連の検索数は母の日と異なり、イベント直前に急激に集中する傾向があります。また「父の日がいつか」を調べているユーザーが母の日以上に多く、これは父の日の認知度がまだ母の日に比べて低いことの表れとも言えます。

さらに興味深いのは、「父の日」関連の検索は6割が女性という結果です。つまり、父の日ギフトを探しているのは、娘や妻など「女性」が主役なのです。商品ページのコピーや見せ方を、この事実に合わせて設計できているかどうかが問われます。

直前に動く人が多いからこそ、「今すぐ贈れる」「当日でも間に合う」eギフト・ソーシャルギフト対応も父の日商戦の強力な武器になります。2025年の父の日では、父の日.jpAnyGiftが連携した「当日でも間に合うeギフト」が大きな注目を集めました。2026年はこの流れがさらに加速するでしょう。

準備は今すぐ。2026年父の日は6月21日(日)。

2026年の父の日は621日(日)です。遅くとも4月中には「迷っている人」に向けた提案コンテンツを充実させておく。「お酒に合うおつまみセット」「父と娘で楽しめる体験ギフト」「義父へのはずさないギフト特集」——こうした切り口が、約7割の「迷っている贈り手」の背中を押します。

母の日商戦を終えたあと、多くの会社が父の日への切り替えを後回しにします。だからこそ、早く準備に動いた会社が有利なのです。

さて、あなたの会社は「今年は贈ろうかどうか?と迷っている7割の贈り手」に向けて、どんな提案ができていますか?

2026年621日(日)まで、残り90日です。