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専門コラム 第115話 父の日は母の日の1/2市場。だが父の日の食品ギフトは母の日の2倍って本当!?

 これからも4-5年、2024年頃までコロナ前の状況に戻らないのではという経済学者もいらっしゃいますが、本当にそうかもしれません。

日本もそうですが、世界的にコロナ収束がまだまだ見えてこない中、東京オリンピックの延期開催もいったいどうなるのか?誰もが見通し立ちませんよね。

さて、今日のコラムのお題は、いよいよ日が近づいてきた「父の日」のギフトイベントについての現状と提言です。

市場規模は母の日が約1,200億円に対し、父の日は半分の約600億円と推測されています。

これまで母の日、父の日に関して、商品ジャンル別の売上規模が出された調査データは、私が知る限り無いのですが、私はギフト業界・通販業界にいた頃、10年以上に渡って母の日・父の日の企画や販売に携わっていました。

そこでの商品ジャンル別の売上割合をざっくり申しますと、下記のような構成です。

※ファッション雑貨ギフトにはアパレルなど、繊維製品やビジネスグッズも含む

母の日 フラワーギフト 70%   食品ギフト 20%   ファッション雑貨ギフト 10%

父の日 食品ギフト 75%    ファッション雑貨ギフト 25%     フラワーギフト 5%

これを市場規模に当てはめて金額換算しますと・・・

【母の日】フラワーギフト 840億円(70%)食品ギフト 240億円(20%)ファッション雑貨ギフト 120億円(10%) 計約 1,200億円

【父の日】食品ギフト 510億円(85%)ファッション雑貨ギフト 60億円(10%)フラワーギフト 30億円( 5%)          計約    600億円

いかがでしょうか。

おそらく、私と同じ業界で同じように、母の日や父の日のビジネスで携わっていた方なら、多少の違いはあれど、ほぼ同じ構成比の感覚かと思います。

経験則による比率からですが、食品ギフトの商品ジャンルににスポットを当てますと、父の日市場規模は母の日の240億円に対して、2倍以上の510億円にもなるのです。

百貨店などの実店舗での場合、実物を手に取れる雑貨やファッションの品揃えが充実していたりしますので、この売上構成は変わるかもしれませんが、ことギフトのネット通販だと、このような構成比に近いと推察します。

ここで、あらゆる商品ジャンルを扱う楽天市場で、今展開している「2020年父の日特集」のランディングページをご覧ください。

※上掲の画像が見にくい場合は、楽天市場父の日ページを検索で見にいってみてください。

先に述べた構成比にほぼ当てはまっていることがお分かりいただけると思います。お酒やグルメなどの食品ジャンルが最初にあり、次にファッション雑貨、最後にフラワーギフトや健康グッズが配置されています。間違いなく売れている順に商品ジャンルが掲載されてるのです。

父の日の食品ギフト展開の優位性についてもさらに述べていきます。

父の日での食品ギフト規模が先の仮説の510億円とすれば、食品ギフトが大半である中元市場7,000億円に比べてしまえば、たった7.3%に過ぎません。

ですが父の日はたった1日だけのワンデーギフトです。それに対して中元市場は約1ヶ月の長期戦で1日当たり換算だと230億円。

さらに商材によっては中元よりも父の日の方が強かったり、もっといいのは母の日で圧倒的に強いフラワーギフトが、ほぼ母の日でしか売れず、廃棄ロスも多く発生させています。

それに対し、父の日で圧倒的に強い食品ギフトは、そのまま中元や歳暮への転用など継続ができるので、ロスの発生が極めて少なく、思い切った製造計画や販売展開が可能になる。SDG’s/持続可能な社会の実現にも繋がるギフトイベントです。

(クリスマスイベントもケーキの廃棄が問題になっていますし)

母の日の半分しか市場がないので、世のお父さんの少なくとも半分以上はプレゼントを貰えていない・・・。

お父さんにとっては悲しい現実ではありますが、自分が貰えているかどうかは別として。

貰えるお父さんは母の日に比べ、父の日の平均単価単価は私の経験則では、母の日よりも1,000円以上は高く、普段はあまり飲めない高級なお酒、うなぎの蒲焼や和牛、酒の肴になる高級珍味などのグルメを貰っていたりするのです。

もうひとつ加えておきますと、まくら(株)が運営する情報ポータルサイト「父の日.jp」による6月10日に発表されたアンケート調査では、今年に限って・・・かもしれませんがコロナ影響の外出自粛から、百貨店などの実店舗よりもネット通販で父の日ギフトを購入するという消費者が上回ります。

今年の母の日商戦では、緊急事態宣言真っ只中でしたのでネット通販利用が30.4%、百貨店など実店舗利用が24.2%とその差はさらに顕著でした。

特に食品業に携わられている中小企業経営者の方、ネット通販で父の日などのワンデーギフトイベントも大きく伸ばしたいとお考えであるならば。

コロナ後も間違いのない父の日のネット通販市場ですので、今年の父の日の市場動向をよく観察した上で、来年の父の日に向けて今から取り組めば、必ず勝機は生まれます。