専門コラム 第83話 明日への道を描かなければ、明日も明後日も来ない
今月のある日、ネット通販だけで1億円ほど販売され、ここまで順調に歩まれてきたフード通販をネット販売だけで行っている社長と役員の方が、当社へご相談に来られました。
「弊社のネット通販事業は、数年掛かってようやく黒字化が出来ました。ですが、この先どうすればいいか、どう進めればいいのかが分からず・・・」
もう少しく詳しく聞きますと・・・
「黒字といってもようやく決算で無理やり少しプラスなった程度です。うちはギフトイベントでの売上も大きいので、もっとギフトを伸ばせないかと相談に来ました。」
ひと通りこれまでの事業内容と今の課題などお伺いした上で、アドバイスをさせていただいた後、こう仰られました。
「先生のお話しを聞かせていただいて、やはりそうでなければならないなあと強く感じたのは、今の価格設計の甘さと、オリジナルギフト商品の重要性でした。うちが最も出来ていないところです。」
このことを端的に言いますと
『売れるオリジナルギフト商品をいかに儲かる価格設計で開発し、それを軸とし販売するか』です。
このことはネット通販に参入している企業、ショップの多くにあてはまることで、当社のセミナーでもコンサルティング現場でも、強く詳しくお伝えしています。
すでに当社のクライアントとなった企業ではこのことをよく理解され、実際に実現されて成功していたり、今現在、取り組み中であったりするクライアントもいらっしゃいます。
このことはギフトだけでなく、一般的な自家需要、自分用の通販でも当てはまることです。では私はなぜ、ギフトでそれを推進するのか?
ギフト需要では価格は買いたい価格でなく、贈りたい価格=予算であり、購買意思決定において「安いから買おう」というものではないことが大前提にあるからです。
よって価格設定、価格設計を間違えなければしっかり利益を確保することが出来るのです。
先のご相談に来られた会社は、ギフト需要が高いにも関わらず、売れているギフト商品がどこでも販売しているような仕入れ商品であること。ですので販売価格は競合価格を無視できず、当然商品原価も高くなり、よほど沢山売らない限りは利益が出ない。
沢山売れば売るほど、ギフト対応や出荷作業に関わる人件費、倉庫保管料などが重くのし掛かることに繋がるのです。
要するに自分たちで価格をつけることが出来ない=粗利がない・・・という状況を自ら生み出しています。
まずやるべきことは、1品からでもいいので粗利がしっかり確保できる、自らが販売価格を決められる、オリジナルギフト商品を開発し販売していくこと。
そして今取り扱っているさほど売れていない商品から徐々に減らし、選択と集中を重ねていくことで、現状多忙になっている多くのムダを取り除く。その分、オリジナルギフトの開発と販売に対して投資も人も集中していくこと。このようにお伝えをしました。
ただ、口で言うのは簡単じゃないかと思われるでしょう。実際にそうです。そのような商品開発を行い、まして売れて儲かるようにするには簡単ではなく、時間は掛かります。
社運を掛けて販売しようとする商品が、いとも簡単に出来るはずはないのです。
社運を掛けて取り組みたい・・・、もっと未来に向けて発展させたい・・・という企業を、私は今もこれからも指導、支援していますので、ぜひ当社の門を叩いてください。
私は、あなたの会社の夢や目標の実現に向け、共に歩みます。
“今”ももちろん大事ですが、明日を描かなければ、明日も明後日も来ないのです。