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専門コラム 第33話 「梅雨の季節、EC・通販にとってはビッグチャンス」

全国的にジメジメとした梅雨の季節に入りました。風が吹けば桶屋が儲かる・・・ではありませんが、雨が降ると通販が儲かる、できれば外出したくないほどの大雨が・・・(災害にまでなるとダメですが)といった感じで、在宅率が高ければ高いほどEC・通販はリアル店舗に比べて非常に有利です。

蛇足ですが、我が妻は雨の日や雨と予測される日の食材の調達は必ずといっていいほど、スーパーに行かず、ネットスーパーを利用していますし、多くのネットスーパー利用者の方はそうでしょう。

ここからは、大変古い話しで恐縮ですが、今も十分に通じるエピソードですので少しお付き合いください。

かれこれ23年ほど前、私はある総合通販会社で北海道産直品の頒布会通販を企画・販売をしていました。売上は絶好調で、この頒布会事業だけで年商25億円、通販業界の中でこのジャンルにおいて、売上No,1を記録していました。

当時まだインターネットもほとんど始まっておらず、通販といえばカタログ販売やチラシの紙媒体が主流で、テレビ通販やラジオ通販が伸つつもありました。ジャパネットたかたが登場してきた頃です。

私が在籍していた食品・健康通販事業部では、新聞折込チラシを全国の有力紙に折込み、そこで新規顧客開拓を行って獲得した顧客にその後、ダイレクトメールで総合カタログを送ってリピーターになっていただく、今で言うLTV(ライフタイムバリュー)を計算し、そのデータベース・マーケティングに基づいて、顧客育成施策を行っておりました。

当時に新規顧客開拓での重要媒体であった新聞折込チラシは全国に入れていたのですが、印刷・折込コストが大きく、都道府県によってもレスポンスに違いがあったため、採算を考えてテストで10万部ほどをまず折込み、実績が測定しながら、100万部くらいへ広げるといった具合に、日本全国へ徐々にと広げていきました。

私は事業部のリーダーとして現場を取り仕切っていたのですが、競合企業もあったことからある日、当時の事業本部長が「一気に顧客を取りに行くぞ!」ということで、関東圏を中心に、特別なテストもせず、全国へ同じ日に一気に1,000万部を折込チラシを入れることになりました。当時のコストにしておおよそ1億円の広告宣伝経費です。中小の通販企業としてはかなり大きな投資です。

そしていよいよ、事業部全員が緊張しながらも遂に発刊日を迎えました。受注方法は電話受注とハガキ受注で、電話受注は自社コールセンターでは賄えない量と事前に判断し、東京の大きなコールセンターに委託をしていました。

その朝、外注でお願いをしていたコールセンターの責任者の方よりとんでもない内容の第一報が入ってきました。「今朝、オペレーターがほとんど出勤できていません!」

その日、東京方面は記録的な大雪で、都内にあったそのコールセンターに電話オペレーターの方がほとんど出勤できていなかったのです。

Webサイトならどうにかなるかもしれませんが、チラシなど印刷物に掲載したフリーダイヤルは当然すぐに対応、変更が出来ません。事業部一同、どう対応をすればいいかを議論しながらも、途方に暮れていました。

しかし、午前11時頃から出勤しだしたオペレーターが取りきれないほどの電話対応となったのです!数日後、ハガキ受注も半端なく届き、通常の3倍以上の受注が来たのです。

皆さんお判りと思いますが、この日は関東を中心に全国的な大寒波だったため、自宅にいた人が普段に比べて圧倒的に多かった、いわゆる在宅率が非常に高かったためだからこその現象が起きたのです。ですので、リアル店舗への客足は遠のき、どの会社の通販の売上も全体的に多かったはずです。

ネットでもリアルでも、いかに見てもらえるかが受注・売上獲得に最も重要であることが、私はこの時に身を持って体験し、よく分かりました。今では、様々な事例や研究から外出を控えるような天候の時は、ECなど通販の売上が高くなることは広く知られることとなっています。じっくり見てもらえないスマホ施策では、一目で惹きつけるような商品写真の重要性もよく指摘されています。

梅雨時、在宅率の高い時の通販ビッグチャンスを逃さないために・・・

お客様に響く伝わる、商品写真やセールスコピーを常に磨いてください。